再建築不可物件

私道持分なしの実家を相続後に売却で現金化できるまで

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私道持分なし実家、両親はもちろん、他にその道路を使用する近所の人も私道であることをまったく知りませんでした。

私道であることを知らずに実家を相続、思わぬ苦境に立たされた主婦が奮闘の末、何と私道持分なしのまま実家を売却することに成功しました。

実家は他にも欠陥あり、建物の登記は未登記、しかも亡くなった父名義のまま売却にこぎつけたのです。

この記事ではまず、私道物件の売却についてお知らせします。

実家の売却を開始

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私が相続した土地と家は、北関東にある当時は人口20万人の市のごく普通の団地住宅地の一区画でした。

父が土地を買った約40年前の価格は土地だけで1300万円だったと聞いていますが、今は何しろ空き家率18%の町。

数百万円の価格にしても、空き地のまま売れないところが大半となっていました。

それでも実家を地元の不動産屋に査定してもらったところ、地価が下がってはいるが900万円までは値が付けられると聞いて、一時は大喜びしました。

ところがいざ家屋ごと売却しようと新たに買い取り業者に依頼をしてみると、土地の条件が思いもかけないものだったのです。

 

実家の概要

実家の概要を先にお知らせします。

物件の種類 注文住宅の一戸建て
所在地 北関東
所有者
売却年 2012年
築年数 築39年
坪数 約37坪
売却額 100万円(※相続人複数と分割のため4分の1の価格)
売却形態 業者買取(共有持分)
リフォーム歴 増改築歴あり

離婚した父が一人で住んでいたもので、築年数は39年ですが当時としては大きく洋風で、上が4部屋ある家でした。

※他2つの実家を売却した体験はこちらから

※私道に関するお役立ち記事

私道持分なしであることが判明

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実家を売却しようとして初めてわかったことが、致命的ともいえる道路の問題点でした。

家に入るための道路が一本だけで、門の前にはその道路を通ってはいるわけですが、それが公道ではなくて土地を分譲した建設会社の所有するものとなっていることがわかったのです。

つまり、持分なし私道ということです。

私たち家族は約40年前にその家を買って住んでいたわけですが、今まで一度も私道のことが話題に上ったことはありませんでしたので、私にとっても思いもよらないことでした。

※持分なし私道の解説記事は

私道持分なしの家は売れない?

持分なし私道だと売れない

私道と公道との条件の違いは、私道に接道している土地は担保価値がないとみなされるので、その土地を買おうとか家を建てようという場合、銀行ローンが使えないということになります。

そのような土地は、いくら値段をつけたところで誰も買うことができません。

その他、水道管などの設備がその道路にある場合、それを補修しようとなった場合にも、道路の持ち分がないとそのための掘削権もないということになってしまいます。

そのままでは価値のない土地とみなされるので、担保にできないし、銀行もローンのお金を貸さないわけです。

私道の持分の取得が必要

最終的に銀行ローンが使えるようにするためには、私道の持ち主にその私道の権利である持ち分を譲ってもらうよう交渉をして同意を取り、登記簿にそれを記載してもらう手続きをする必要があるということがわかったのです。

これが私道の持分の取得です。

私道の持ち分は近所との共有

道路は只の通路としてだけではなく、その下には共通のインフラ設備が埋まっていることは通常はあまり意識されていません。

さらに、水道管などの公共設備はその道路に面している他の家も共同である場合が多いです。

その場合は私道の持ち分を道路を使っている全部の家が持っていることが望ましく、他の家にも話す必要が出てきます。

既知のことなら同意が取りやすいが、実家と同様、その道路沿いに長年住んでいる他の3軒の家の持ち主は、誰もそのことを知りませんでした。

私道の持分取得の交渉はできる?

近所の人にしてみれば、今まで40年近く何の問題もなくその道路を通って生活してきたわけで、今もそこに暮らしているため、売るのに困っているのは私のみだったのです。

事情を説明したとしても、誰しもが理解してくれるとは限りません。

相手にしてみればいきなりよくわからない理由で私道買取の出費を持ちかけられることになるため、交渉は極めて難しいと思いました。

不動産店の売却査定でもわからないまま

それ以上に最初に見積もりを依頼した不動産屋はいずれも道路のことまでは調べないままでした。

いくら900万円の見積もりがついたところで、銀行ローンの組めない土地は実質的に誰も買い手はつきません。

実際に隣の家が10年ほど前に売りに出したのですが、とうとう売れずに保有することになりました。

しかも取り扱った不動産屋からも、私道については知らされなかったということなのです。

こうして、思いもよらない問題で実家の売却がスタートしたのでした。

私道持分なしでも買取で売却できる

複数の問題を抱えた実家ですが、何と買取業者が200キロ離れた田舎まで2社も見に来て買いたいと言ってくれました。

実家を買ってくれたのは、いわゆる訳あり物件専門の買取業者さんです。

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私道について詳しくは下の記事を続けてご覧くださいね。

私道持分なしの家を売る方法

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